戸ヶ崎正男先生の 日本伝統鍼灸技術習得【経絡按摩・触診・望診・医療面接】日本伝統医療の思想と医療のあり方を深める会です。

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和ら会(やわらかい)

ツボの反応「硬結」「陥下」「圧痛」「緊張」と変化が分かるための触診トレーニング

学生時代は虚実という言葉に抵抗を持っていました。
どれが虚でどれが実なんだよと。
そんな私でしたが按摩をしているうちに、ずいぶん人の皮膚や筋肉の触った感じが人によって違うものだということに気がついていきました。
相対的に虚実という分け方はとても便利じゃないかと感じていきました。

臨床に出ると鍼をする場所を特定して鍼をうたなければなりません。
鍼を刺入すると「痛い!」と言われたり「来院するときより悪化した」なんてことがありました。
それは、教科書や本に書かれていた効果のあるツボとされてきたところです。

痛いのは「刺し方」が下手なためと思っていました(それもあると思いますが)。
回数を重ねれば上手になるはずだと。
私の周りでは、名人と言われた先生方がいましたので聞いてみたり体験してみたりしていました。

その中でよく聞いた質問は「なぜその場所ですか?」と質問です。
私は、ココロの中で「特別な秘密のツボ」があると思っていました。

何人もの先生に聞いたのですが、答えは同じものでした。
「反応があったから」

どうやってその場所と特定したのですか?
「反応のある場所」

反応ってなんですか?と聞いたとき答えが少し違ってきました。
「凹んだ感じがした」「吸い込まれる感じがした」「自分の手に違和感が出た」「皮膚と筋肉の緊張が遊離していたから」「尖った感じがした」「周辺と違う違和感」等。

何度も触らせていただきました。
するとこんなふうに注意されます。
「あー 押し過ぎだよ」「もっと軽く触りなよ」「ああ 反応消えたちゃった」と、もう一度先生が確認してため息。

触って確認する→分からないので強く押して確認する→注意される。

この負のスパイラルです。
「言われていることが分からない」

そこで特効穴に走ってみました。
東洋鍼灸専門学校ですと副読本でこの二冊が使われました。

柳谷素霊著「秘法一本鍼伝書」
または森秀太郎著「はり入門」
今も時折紐解きますが名著です。

でも最初の頃は、特効穴でもよく失敗します。
「痛い」と言われたり「良くならない」と言われたり。
「良くなった」という方は一定数いるのですが、そうでない人も一定数います。

森秀太郎著「はり入門」「臨床の問題点」P23〜29には次のように書かれていました。

初診時の治療はあくまで慎重を期したほうが無難である。決して独断的な治療を行ってはならない。はじめての治療は次の治療のための試しぐらいに考え、刺激量はできるだけ少なく行い、2回、3回続けて治療するうちに患者の刺鍼に対する感受性がわかるとともに、適当な刺激量もはっきりしてくる。その上で術者の思うような治療を進めた方が安全である。
中略
効果を期待するよりも刺鍼によって悪くしないように細心の注意と慎重な心構えが望ましい。

これは、今読むと、「最初理解できないんだよね」というふうに読めます。いや実際にそうなんです。

また取穴と反応では(P28〜)、経穴部の反応を「硬結」「陥下」「圧痛」「緊張」に分類されています。

これを目標に取穴し病気の経過とともに変化するとしている。
はり治療を完全に行うためには、経穴の触診ということが非常に大切である。
経験を積むに従って、いちいち患者に聞かなくても、経穴の変化がよく分かるようになる。

としています。

注目すべきが科学派の先生たち(今は科学派って言わないかもしれないですね。)もツボの位置ではなく触診を重視し反応点を病態反応として認識しているのです。
でその反応点を変化させることでカラダが変わるということ。

古典派の先生方はツボの虚実を補瀉することで変化させる。

「秘法一本鍼伝書」や「はり入門」にしろベースには「効果的な場所」に使用することが、この本にかかれていることが再現率に繋がります。

ただこの「反応点」は、最初は教えられても本に書かれているイラストようには手では分かりません。
経験を積むと触ったときの風景がガラッと変わります。イラストのように「硬結」「陥下」「圧痛」「緊張」を判断できてきます。
でもそのうち出来るじゃなくて、もう少し加速して学べないのか?

皮膚の固さや柔らかさ、筋肉の固さや柔らかさ。
それに対応した適圧の導き出し方。
その中の問題点。
まずは適圧が出来る(経絡按摩)ようにして異常なツボを探し(切経探穴)、適切な鍼灸の方法を導き出す(四型分類)を身に着けるための勉強会が和ら会真和塾です。

まずはやってみなはれ。

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