12Feb
日本伝統鍼灸の成果の追体験という意味です。 江戸期の徒弟制度では、入門して数年は揉み子さんとして按摩修業を行いました。 そして、後に鍼を持つことを許され、鍼に特化した修業を行ったのです。 つまり、通常10年かかる修行体験をわずか2年に凝縮したのです。 これは、画期的に短期間での追体験と自負しているカリキュラムです。 また、それだけに受講生の自助努力は必須なんですがね(”^ω^)・・・。 次の理由としては、古代中国鍼灸における源流である、「扁鵲に還る」という意味です。 扁鵲倉公伝の中で、扁鵲の次のような発言があります。
病應見於大表「病の反応は大表にあらわれる。」
つまり、病変は皮膚の状態に現れることに言及しているのです。
例えば、業界で定番となっている脈診で、六九難方式の腎虚を見出したとしましょう。
復溜・経渠に鍼をする訳ですけど、さてここで一つの問題が発生します。
復溜と経渠のどこにどんな風に、刺したら効果的なんでしょうか?
鍼のチョイスは?長さは?太さは?
鍼の手技は?
深さは?
これらに明確に答えを出さないと、刺すことはできません。
勿論、治療効果が大切ですから、見切り発車はいけません。
しかも、もっと重要なことは?
脈診で見出した、六九難方式取穴の信憑性はどの程度だろう?
ここまでくると、診察自体はスタートラインに戻さなくてはいけません。
ちょっと、例え話が長くなりました。
ここで、扁鵲の発想に還ります。
あらかじめ、皮膚に表れる反応を整理しておいたらどうでしょう?
そして、最も反応があらわれた体表を治療する。
扁鵲に還るなら、診察のファーストチョイスは触診なのです。
触診のメリットは、頭の中の空想を介することなく、触った実感として情報を得ることができる点です。
この実感の日々の積み重ねは、多くの経験値となり、治療者としてのデータベースが出来上がっていきます。
どのくらいのデータベースが必要か?
私の経験なら、まずは延べ1万症例くらいですかね。
この辺りから、データベースを基にした直感も働くようになってきます。
ですから、習ったらその日から、可能な限りたくさん触って、早く1万症例をクリアーしましょう!
試算してみると、1日10人触って、365日で3650人→3年で10,950人ですから、3年で達成です。
真和塾は3年で1サイクルですから、臨床直伝コースを終わるころ、症例数をクリアー出来ていたらかなりのレベルまで行けるかと(”^ω^)・・・・。
まあ、あくまで試算ですけどね。
でも、この目安は結構現実的でしょ!
私の実体験でもありますし。(ちなみに私は、現在の真和塾のレベルまで整理した材料は与えられていなかったです。)
というわけで、「治療の直感は、触診による実感の積み重ねから」という結論で締めておきます。
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